iDeCo(イデコ)って何? つみたてNISAと迷ったら? 人気YouTuberが解説

iDeCo(イデコ)って何? つみたてNISAと迷ったら? 人気YouTuberが解説

ライフ・マネー

投資の必要性を耳にする機会が増えました。でも「投資ってギャンブルとは違うの?」「つみたてNISAは具体的にどう始めればいい?」――。そんな疑問を抱いたまま、一歩踏み出せない方もいるのではないでしょうか。元三菱UFJ銀行員で、チャンネル登録者42万人超の資産運用YouTuber・小林亮平さんが、資産形成の基礎知識についてお伝えします。

iDeCoは「自分で老後資金を作る年金の箱」

今回はiDeCo(イデコ)についてお伝えします。

iDeCo(イデコ)とは個人型確定拠出年金の愛称です。

正式名称は難しそうですが、「個人型」「確定拠出」「年金」の3つの言葉に分けると理解しやすくなります。

 

まず「個人型」とは、国や企業に頼るのではなく、自分で用意するものだと思って下さい。

次に「確定拠出」とは、掛金の額は決まっているものの、将来受け取る額は運用成績によって変わる、という意味です。

ちなみに、将来受け取る額が決まっているタイプを「確定給付」と言います。

最後に「年金」とは、60歳以降に受け取れる年金制度のことです。

iDeCoでは申込時に専用の口座を開設します。

このため、金融商品を入れる箱のイメージを持っておくと分かりやすいでしょう。

つまりiDeCoとは、「個人が掛金を出して、自ら金融商品を選んで運用し、老後資金を作る年金の箱」なんです。

 

日本の年金制度は3階建てになっています。

1階は国の公的年金、2階は会社が用意する企業年金、そして3階は自分で用意する個人年金です。

iDeCoは3階部分に含まれます。

図1 iDeCoとは「個人が掛金を出して、自ら金融商品を選んで運用し、老後資金を作る年金の箱」のこと
図1 iDeCoとは「個人が掛金を出して、自ら金融商品を選んで運用し、老後資金を作る年金の箱」のこと

iDeCoの掛金は、月5000円から設定でき、1000円刻みで増額できます。

ただし上限額があり、公的年金の被保険者種別やお勤め先の企業年金制度への加入状況によって変わります。

 

上限額の例を見ていきます。

第1号被保険者と呼ばれる自営業者の方は月6.8万円。

第2号被保険者と呼ばれる会社員などの方で、会社に企業年金がないと月2.3万円。

第3号被保険者と呼ばれる専業主婦(夫)の方は月2.3万円です。

掛金の増減も可能で、掛金の拠出を途中で止めることもできます。

 

iDeCoに加入する場合、iDeCoを取り扱う金融機関(運営管理機関)を選ぶ必要があります。

金融機関選びは特に重要で、個人的にはネット証券がおすすめです。

理由は手数料が安いからです。

 

iDeCoに関する手数料はいくつか種類があります。

掛金を出して運用する際には、以下3つの手数料が毎月かかります。

 

1. 国民年金基金連合会:月105円

2. 信託銀行:月66円(最低額として)

3. 運営管理機関:月0~300円程度(金融機関による)

 

このうち1と2に当たる、iDeCoの実施機関である国民年金基金連合会と、iDeCoの資産を管理する信託銀行への手数料は、どの金融機関でも基本的に変わりません。

ただ、3の金融機関へ支払う運営管理手数料は、大手銀行などでは月300円程度かかるところもあります。

仮に月300円の運営管理手数料を30年支払ったら、10万8000円もの費用になります。

一方で楽天証券やSBI証券などのネット証券であれば、この運営管理手数料がかからず、コストを大幅に抑えることができます。

図2 iDeCoでは金融機関選びが重要。ネット証券なら運営管理手数料がかからない
図2 iDeCoでは金融機関選びが重要。ネット証券なら運営管理手数料がかからない

iDeCoで運用できる金融商品は、元本確保型商品と投資信託の2つに大別できます。

元本確保型商品とはその名の通り、元本割れしない運用商品のことで、定期預金や保険商品などがあります。

投資信託については金融機関ごとにラインナップが異なりますが、長期運用を前提とした全世界株式の投資信託などが人気です。

掛金が所得控除される大きなメリット

iDeCoには以下2つの税制メリットがあります。

 

1. 運用で得た利益が非課税になる

2. 掛金が全額、所得控除になる

 

まず1の「運用で得た利益が非課税になる」についてです。

一般的に、株や投資信託で得た利益の約20%は税金として納めなくてはいけません。

しかし、iDeCoはNISA(ニーサ)と同様、非課税となるのです。

 

なお、つみたてNISAの非課税期間は積立を始めた年から最長20年と決まっていますが、iDeCoの非課税期間には制限がありません。

仮に30歳からiDeCo口座で投資信託の購入を始め、60歳まで保有した場合、30年間は非課税で運用できます。

早く始めるほど非課税期間が長くなるわけです。

 

次に2の「掛金が全額、所得控除になる」についてです。

iDeCoには掛金が全額、所得控除になるという、大きなメリットがあります。

所得控除とは、個人の所得税や住民税を計算する際、その人の所得から一定額を差し引き、税金の負担を軽くすることを指します。

 

仮に毎月の掛金が1万円の場合、年間の掛金は12万円です。

これに所得税10%、住民税10%をそれぞれ掛けると、合計で年2万4000円もの節税になります。

所得税率は課税所得の大きさで決まるので、課税所得が多い人ほどiDeCoによる節税効果が大きくなります。

一方、パートで働く主婦の方などは課税所得が比較的少ないため、節税効果が小さくなる点には注意しましょう。

図3 iDeCoでは、掛金が所得控除の対象になる。課税所得の大きい人ほど節税額も増える
図3 iDeCoでは、掛金が所得控除の対象になる。課税所得の大きい人ほど節税額も増える

ちなみに、iDeCoの掛金を所得控除の対象にするには確定申告の手続きが必要です。

ただし、会社員の方が口座振替で掛金を納めている場合、年末調整で対応できるので確定申告は要りません。

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