【12/4~12/10】愛知の地銀2行統合へ 「稼ぐ力」そがれ、生き残りへ決断

【12/4~12/10】愛知の地銀2行統合へ 「稼ぐ力」そがれ、生き残りへ決断

ビジネス

「経済ニュースを毎日チェックする時間がない」「先週何があったのか、さくっと知りたい」。日々を忙しく過ごす20~30代のビジネスパーソン向けに、朝日新聞デジタルが配信した先週の経済ニュースをまとめました。経済報道の現場をみつめる朝日新聞経済部長からのコメントとあわせてお届けします。 

先週(12月4日~12月10日)の主な経済ニュース

■愛知銀行と中京銀行 統合めざす裏に三菱UFJ 政府・日本銀行の後押しも(12月4日)

愛知銀行の本店=朝日新聞社
愛知銀行の本店=朝日新聞社

愛知県を地盤とする地方銀行の愛知銀行と中京銀行が経営統合する方向で最終調整に入ったことがわかりました。数年内の合併も視野に入れているとみられます。人口減少や超低金利という厳しい経営環境を背景に、近年は経営統合をめざす地銀が相次いでおり、国も再編を後押ししています。記事はこちら

 

■医療・福祉は減少、情報通信は増加 コロナ禍で明暗分かれる平均給与(12月5日)

給与が上がった業種と下がった業種=朝日新聞社
給与が上がった業種と下がった業種=朝日新聞社

長年伸び悩みが続き、コロナ禍でさらに落ち込んだ日本人の給与。打撃の大きさは業種によって大きく違い、2008年秋に起きたリーマン危機時と比べると、下落の要因が異なります。その実態が最新データでわかってきました。記事はこちら

 

■コロナ禍、カラオケボックスは9.7%減 時短要請などで大打撃(12月5日)

「西新パレスボウル」でボウリングを楽しむ人たち=朝日新聞社
「西新パレスボウル」でボウリングを楽しむ人たち=朝日新聞社

新型コロナウイルスの感染拡大に伴う休業や営業時間短縮は、遊興施設や飲食店などに大きな打撃となっています。全国でカラオケボックスは9.7%、居酒屋などは7.3%、ボウリング場は6.8%減りました。音楽ライブなどの公演数は66.6%の大幅減でした。記事はこちら

 

■楽天送料無料「出店者に参加を事実上強制」公取委指摘、調査は終了へ(12月6日)

楽天本社=朝日新聞社
楽天本社=朝日新聞社

通販サイト「楽天市場」で一定額以上を購入した時に送料無料とする施策をめぐり、公正取引委員会は、運営会社の楽天グループ(東京)が出店者に施策への参加を事実上強制したり、店側に不利益が生じたりした事例があったと明らかにしました。独占禁止法違反(優越的地位の乱用)の可能性があると指摘する一方、楽天から申し出のあった改善措置の実施を確認したうえで、調査を終えるとしています。記事はこちら

 

■中国恒大集団、社債の利払い確認できず 債務不履行の可能性も(12月7日)

中国恒大集団の本社が入るビル=朝日新聞社
中国恒大集団の本社が入るビル=朝日新聞社

経営危機にある中国不動産大手の中国恒大集団が、米ドル建て社債の利払い猶予期限を迎えました。ロイター通信は一部の債権者が受け取っていないと報じており、債務不履行(デフォルト)になった可能性があります。地元政府はリスク管理などにあたる監督チームを恒大に派遣しています。記事はこちら

 

■住宅ローン減税の見直し、中間層で恩恵増えるケースも からくりは?(12月8日)

自民党の税制調査会には業界団体が要請活動に訪れていた=朝日新聞社
自民党の税制調査会には業界団体が要請活動に訪れていた=朝日新聞社

政府・与党が進めている住宅ローン減税の見直しでは控除率が一律で下がるうえ、一部の住宅では控除の対象となるローン残高の上限も下がります。中間層への分配を手厚くする岸田政権の方針と矛盾するようにも映りますが、政府は「中間層への支援は充実する」と説明します。どういうことでしょうか。記事はこちら

 

■日本でも増えるギグワーカー、コロナ禍で問題深刻化 安全網が課題(12月10日)

「Uber Eats(ウーバーイーツ)」の配達員は個人事業主で労災対象ではないため、けがにも注意が必要だ=朝日新聞社
「Uber Eats(ウーバーイーツ)」の配達員は個人事業主で労災対象ではないため、けがにも注意が必要だ=朝日新聞社

欧州連合(EU)の行政府にあたる欧州委員会が、ネットを通じて単発の仕事を請け負う「ギグワーカー」らの利益を守る法案を発表しました。ギグワーカーは日本でも増えており、政府はフリーランスとして働く人は約462万人いると推計しています。セーフティーネット(安全網)は十分ではなく課題となっています。記事はこちら

経済部長から「『稼ぐ力』そがれた地銀2行、経営統合で生き残りへ」

◎注目ニュースは「愛知銀行と中京銀行 統合めざす裏に三菱UFJ 政府・日本銀行の後押しも(12月4日)

愛知県を地盤にする愛知銀行と中京銀行が経営統合します。背景にあるのが、人口減少や超低金利の厳しい経営環境です。市場が細り、利ざやも稼げない状況下で経営基盤を大きくして生き残ることを選びました。

「名古屋金利」という言葉があるように、そもそも名古屋経済圏は全国に比べて金融機関の貸出金利が低いです。地域には堅実な企業が多く、借り入れに頼らない経営が美徳とされます。旧東海銀行の三菱UFJ銀行から信金に至るまで有力金融機関もひしめいています。

規模の小さな地銀にとっては、超低金利でいっそう「稼ぐ力」がそがれ、コロナ禍で経済の見通しにも不透明感があります。

一方で、金融庁や日本銀行が、合併時の補助や支援制度を準備していました。じりじりと体力を削られる地銀にとって、経営統合の機は熟していたと言えます。

(朝日新聞名古屋本社経済担当部長・海東英雄)

ビジネス

資産形成1年生

FIRE論

小林よしひさ×複業スタイル