「投資」と「投機」の違い、言えますか? 投資初心者が最初に押さえるべきこと

「投資」と「投機」の違い、言えますか? 投資初心者が最初に押さえるべきこと

ライフ・マネー

投資の必要性を耳にする機会が増えました。でも「投資ってギャンブルとは違うの?」「つみたてNISAは具体的にどう始めればいい?」――。そんな疑問を抱いたまま、一歩踏み出せない方もいるのではないでしょうか。元三菱UFJ銀行員で、チャンネル登録者40万人超の資産運用YouTuber・小林亮平さんが、資産形成の基礎知識についてお伝えします。

「投資=ギャンブル」はよくある誤解

みなさんこんにちは、資産運用YouTuberの小林亮平です。

メガバンクに勤務後、現在はやさしいお金のYouTube「BANK ACADEMY」を運営しており、「超初心者でも理解できるよう分かりやすく伝える」をモットーに活動しています。

このコラムでは、主に20~30代の方に向け、投資の基礎知識についてお伝えしていきます。

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突然ですが、あなたは「投資」と聞くと、どんなイメージがありますか?

「投資ってギャンブルみたいなものでしょ? 一攫千金を狙えるかもしれないけど、負けたら全額失うのが怖い……」

そんなイメージをお持ちの方も多いかと思います。

 

ただ、「投資=ギャンブル」はよくある誤解なので、この機会にきちんと知っておきましょう。

将来のお金に不安を感じている方も、投資について正しく理解すれば、今から堅実にお金を増やしていくことができますよ。

投資と投機の違いは「プラスサムゲーム」かどうか

まずは前提として、投資と投機の違いをお話しします。

投資と投機にはいろんな考え方がありますが、ここで言う投資とは「ゆっくりだけど着実に資産を増やしていくもの」だと思って下さい。

 

例えば、株式投資という言葉を聞いたことがあるかと思います。

ある会社の株を買ったら株主になることができて、株価が上がったら利益が出るという理解でOKです。

 

あなたが将来有望だと思う会社の株を買う一方で、会社は株で集めた資金を元手に、新しい製品やサービスを開発して利益が出たとします。

会社の業績が上がると、その会社に投資したい人が増えるので株価は上昇しますし、利益の一部は配当として株主にも還元されます。

そのため、長い間じっくりと株を持ち続ければ、企業の成長を通した利益を得ることができます。


株主である投資家はもっと儲(もう)けたいと思っていろんな会社に投資しますし、会社は投資してもらったお金で事業を拡大しようとします。

また、従業員も自分の生活をより豊かにするために頑張って働くので、新しい製品やサービスが生まれ続けます。

こうして経済は活性化し、株価はさらに上がっていきます。

 

長い目で見て株式市場全体が成長すれば、投資した人全員の損益は全体でプラスになります。

つまり、投資の成績が平均点であっても利益が期待できるため、投資は「プラスサムゲーム」とも言われます。

一方で投機とは、ある機会において短い時間でお金を投じるものになります。

 

例えば、株式投資であっても、短期的に売買を繰り返すトレード(機会を見計らって、株式を買ったらすぐ売って利益を狙う方法)は投機になります。

また、俗にギャンブルといわれるパチンコや競馬は、その日のうちに勝ったか負けたかが決まるため、比較的短時間で結果が出るという意味で投機と言えるでしょう。

 

トレードは短時間で売買するため、株式市場全体の規模が大きくなっているわけではありません。

このため、利益を奪い合っている参加者全員の損益を合計するとゼロになり、「ゼロサムゲーム」と言われます。

 

ギャンブルは参加者にとってさらに条件が厳しく、パチンコなら集まったお金の約15%、競馬は約25%、宝くじはなんと約50%が主催者の取り分になってしまいます。

参加者の損益の合計は大きくマイナスになるため「マイナスサムゲーム」と言われるのです。

こうやって整理すると、投資と投機が全然違うことがお分かりいただけたかと思います。

両者を混同している人は多いですが、違いをしっかりと知っておきましょう。

 

トレードでちゃんとお金を増やしている人もいますし、ギャンブルだって趣味や娯楽でやる分にはいいと思うので、投機自体がダメなわけではありません。

ただ、コツコツ堅実にお金を増やしていきたいなら、「プラスサムゲーム」である投資を始めることが大事なのです。

初心者はまず投資信託を買ってみよう

「株式投資といっても、どこの会社の株を買えばいいか分からないし、あまり時間もかけたくない!」

 

そう思った方には、まず投資信託を買ってみることをお勧めします。

投資信託は「投資を信じて託す」という言葉通り、運用の専門家(運用会社)が投資家から集めたお金を、いろんな株式などに投資する商品です。

「投資を信じて託す」と聞くと、なんだか怪しく感じるかもしれません。

ですが、投資信託は僕も実際に買っていて、いろいろなメリットがある優秀な金融商品なので、簡単に紹介しておきます。

 

まず投資信託は、A社、B社、C社、D社など様々な会社の株式が袋詰めになっているイメージを持っておきましょう。

投資信託を1つ買うだけで、それぞれの会社の株を買ったことになります。

どこの会社の株を買えばいいか分からないなら、まとめて投資しておけばいいというわけです。


これにはちゃんとメリットがあります。

例えば、A社の株価が大きく下がったとしても、他の会社の株価がそのままなら、A社にだけ投資していた時と比べて損失は少なくてすみます。

 

投資では「分散投資が大事」とよく言われます。

その分散投資を手軽にできるのが投資信託なのです。

投資信託1つで数百社、数千社に分散投資することも可能です。

自分で数百銘柄もの株式を個別に購入する手間を想像すれば、投資信託がどれだけ素晴らしいか分かるでしょう。


また、投資信託は金融機関によっては100円でも買えるので、お小遣い程度の資金で十分始められます。

株式投資では最低購入額が数十万円必要な会社もありますが、投資信託は多くの投資家からお金を集めて投資するため、少額から投資できるのです。

サラリーマンや主婦など、忙しくて投資に時間が割けない人やまとまったお金がない人に、投資信託はピッタリと言えるでしょう。

 

別のメリットもあります。

投資信託には販売会社、運用会社、信託銀行という3つの金融機関が関わっています。

投資家から集めたお金は各社の財産とは区別して管理されているため、いずれかの金融機関が破綻(はたん)しても、私たちの資産はちゃんと守られます。

安心して投資できる金融商品と言えるでしょう。

いかがだったでしょうか。

投資はギャンブルと違い、将来のためにコツコツ気長に続けていれば、堅実にお金を増やしていくことができます。

投資信託なら100円から手軽に買えるので、ぜひ一緒に投資を始めていきましょう!

【筆者より】

さらに詳しい内容は著書「これだけやれば大丈夫! お金の不安がなくなる資産形成1年生」で紹介しています。よろしければお手に取ってみて下さい。

 

(このコラムは月1回掲載予定です)

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