【11/13~11/19】「脱炭素」促すエンジン開発で連携 自動車業界、「勝負の年」へ

【11/13~11/19】「脱炭素」促すエンジン開発で連携 自動車業界、「勝負の年」へ

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「経済ニュースを毎日チェックする時間がない」「先週何があったのか、さくっと知りたい」。日々を忙しく過ごす20~30代のビジネスパーソン向けに、朝日新聞デジタルが配信した先週の経済ニュースをまとめました。経済報道の現場をみつめる朝日新聞経済部長からのコメントとあわせてお届けします。 

先週(11月13日~11月19日)の主な経済ニュース

■トヨタ自動車など5社、新エンジン開発で連携 「脱炭素」に向け燃料の多様化を目指す(11月13日)

バイオディーゼル燃料で走るマツダの小型車デミオ=11月13日、岡山県美作市、朝日新聞社
バイオディーゼル燃料で走るマツダの小型車デミオ=11月13日、岡山県美作市、朝日新聞社

トヨタ自動車とマツダ、川崎重工業など自動車や二輪車メーカー5社が新エンジンやガソリンに代わる新燃料の研究開発で手を組みました。「脱炭素」の時代に向け、次世代車で使う燃料やエンジンの選択肢を増やすことが狙いです。記事はこちら

 

■トップランナーが語る自動車リサイクル 「静脈」に求められる役割(11月14日)

「脱炭素」時代のリサイクルについて語る豊田メタルの松本忠社長=愛知県半田市、朝日新聞社
「脱炭素」時代のリサイクルについて語る豊田メタルの松本忠社長=愛知県半田市、朝日新聞社

「脱炭素」の流れが加速し、自動車リサイクルの現場にも変化が起きているようです。電気自動車や燃料電池車が増えるとエンジン車とは部品が異なり、電池の解体や水素の適正な処理が新たな課題になっています。リサイクル大手、豊田メタルの社長に現場の話を聞きました。記事はこちら

 

ワタミ会長が「最大の危機」と語る年末 円安や原油高も懸念材料(11月15日)

コロナ禍で激減した観光客が戻りつつある箱根湯本駅前の商店街=11月7日、神奈川県箱根町、朝日新聞社
コロナ禍で激減した観光客が戻りつつある箱根湯本駅前の商店街=11月7日、神奈川県箱根町、朝日新聞社

再びマイナス成長になった日本経済はいつ立ち直るのでしょうか。緊急事態宣言の解除で旅行や飲食は少し活気が戻ったようですが、まだ本格的な回復とは言えそうにありません。円安や原油高など懸念も消えず、忘年会シーズンを控えた飲食業界からは悲鳴の声もあがっています。記事はこちら

 

■GDP、民間予測より大幅に悪化 政府の回復シナリオの達成は厳しい状況に(11月15日)

自動車用品店でカーナビの品切れを知らせる貼り紙。半導体不足は産業に大きな影響を与えている=8月、東京都江東区、朝日新聞社
自動車用品店でカーナビの品切れを知らせる貼り紙。半導体不足は産業に大きな影響を与えている=8月、東京都江東区、朝日新聞社

内閣府が公表した2021年7~9月期の国内総生産(GDP)の速報値は前期(4~6月期)比0.8%減、年率換算では3.0%減。コロナ禍で個人消費が低迷したためで、10~12月期にコロナ前まで回復すると予測した政府見通しの達成は現状では厳しそうです。記事はこちら

 

■海外に賭ける丸亀製麺 6年後に6倍超の4000店に拡大方針(11月15日)

丸亀製麺の店舗の看板=朝日新聞社
丸亀製麺の店舗の看板=朝日新聞社

讃岐うどんチェーン「丸亀製麺」を手がけるトリドールホールディングスは海外出店を現在の625店から、2027年度まで4000店へ増やす計画を発表しました。国内を上回る出店数となり、海外市場の成長を取り込むことが狙いです。記事はこちら

 

■おしゃれ家電のバルミューダがスマホ参入 独自デザインで「持ちやすさ」追求(11月16日)

開発したスマートフォンを手に持つバルミューダの寺尾玄社長=朝日新聞社
開発したスマートフォンを手に持つバルミューダの寺尾玄社長=朝日新聞社

家電メーカーのバルミューダが自社開発のスマートフォンを発表しました。国内の大手電機メーカーが軒並みスマホ事業から撤退するなか、手に持ちやすいデザインを追求し独自開発を試みたことが特徴です。記事はこちら

 

 

経済部長から「満を持したEVの世界展開 『勝負の年』へ」

◎注目ニュースは「トヨタ自動車など5社、新エンジン開発で連携 『脱炭素』に向け燃料の多様化を目指す(11月13日)」

脱炭素に向けたエンジンの活用で5社が連携します。トヨタ自動車の豊田章男社長の「エンジンは生き残る」という言葉には、「執念」を感じさせます。

電気自動車(EV)に偏りがちな業界の脱炭素化にあらがうように、二酸化炭素(CO₂)を出さない水素エンジンや合成燃料の開発にも力を注いでいるようです。一気にEV化すれば、エンジンまわりを造る製造業の雇用問題に悪影響を与えかねないと見ているからです。

トヨタはハイブリッド車(HV)やプラグインハイブリッド車(PHV)、燃料電池車(FCV)、そしてEVと、全方位で電動車の開発をめざしています。国や地域によって脱炭素の取り組みは違い、簡単にEV化するとは見ていないためです。

EVでも、化石燃料由来の電気を使えば、間接的にCO₂を排出して必ずしも脱炭素にはならないということもあります。

こうしたトヨタの対応は、脱炭素に後ろ向きだと批判されることもしばしばです。しかし来年、満を持してSUVタイプのEVを世界で販売します。勝負の年となりそうです。

(朝日新聞名古屋本社経済担当部長・海東英雄)

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