【9月おすすめ本紹介5冊②】ストレスの9割はコントロールできる?

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働くみんなの必修講義 転職学

レビュー

終身雇用制度が崩れ、転職は当たり前の選択肢になった。しかし、転職はある種、一か八かの賭けである。今の職場にとどまるか、新天地をめざして転職するか。悩みに悩んで転職したものの、思い描いていたような職場ではなく落胆した……という人も少なくないだろう。

著者も書いているとおり、転職が頭をよぎるのは、多くの場合、今の職場に不満を感じているときだ。不満の塊になっているとき、「転職」はキラキラと輝いて見える。しかし本書は、「ここではないどこか」を夢見ているあなたを一刀両断する。本書によると、転職とは一過性のイベントでも、自分に合った仕事と出会うマッチングでもない。長く地道な自己認識と変容のプロセスに他ならないのだ。

『転職学』と銘打った本書は、転職について科学的にアプローチした、いわば学問の書である。著者は1万2000人に及ぶ大規模な調査を実施し、その中で得られた研究知見を本書に余すところなく収録した。離職、転職、そして新たな組織への定着という「転職にまつわる一連のプロセス」を一気通貫で探求した、稀有な本である。

転職がこんなに身近になっているにもかかわらず、私たちは転職についてよく知らないし、学ぶ機会もない。転職学は今や、長い仕事人生を生き抜くための「必修科目」だといえるだろう。小手先のテクニックではない、転職の本質を知るために、すべての社会人にお読みいただきたい一冊である。

要点

転職は、自分に最適な場所を探そうとする「マッチング」ではない。自分が場に最適に適応することで成功にたどり着こうとする思考が求められる。

「不満×転職力>抵抗感」となったとき、人は転職を考え、行動を起こす。

転職活動において厳しい現実に直面したとき、「自分自身の内側を見つめて理解する『内向き』の認識(内面的自己認識)」と「他者から自分がどう見えているのかを理解する『外向き』の認識(外面的自己認識)」を重ね合わせ、ズレを補正していく「セルフアウェアネス行動」をとる必要がある。

著者

中原淳(なかはら じゅん)
1975年北海道生まれ。立教大学経営学部教授。博士(人間科学)。1998年東京大学教育学部卒業後、大阪大学大学院人間科学研究科、メディア教育開発センター(現・放送大学)、米マサチューセッツ工科大学客員研究員、東京大学講師・准教授などを経て、2018年より現職。「大人の学びを科学する」をテーマとして、企業・組織における人材開発・組織開発・リーダーシップ開発について研究している。立教大学大学院経営学研究科リーダーシップ開発コース主査、リーダーシップ研究所副所長などを歴任。著書に、『経営学習論 人材育成を科学する』(東京大学出版会)、『フィードバック入門 耳の痛いことを伝えて部下と職場を立て直す技術』(PHPビジネス新書)、共著に、『残業学 明日からどう働くか、どう働いてもらうのか?』(光文社新書)ほか多数。
ブログ:NAKAHARA-LAB.net(http://www.nakahara-lab.net/)

小林祐児(こばやし ゆうじ)
1983年福岡県生まれ。上智大学大学院・総合人間科学研究科・社会学専攻博士前期課程修了。NHK放送文化研究所に勤務後、総合マーケティングリサーチファームを経て、現在、パーソル総合研究所上席主任研究員。労働・組織・雇用に関する多様なテーマについて、調査・研究を行なっている。専門分野は理論社会学・社会調査論・人的資源管理論。著書に、『残業学 明日からどう働くか、どう働いてもらうのか?』(共著・光文社新書)、『会社人生を後悔しない 40代からの仕事術』(共著・ダイヤモンド社)などがある。テレビ・新聞など各種媒体への出演・寄稿も多数。

パーソル総合研究所
パーソル総合研究所は、パーソルグループのシンクタンク・コンサルティングファームとして、調査・研究、組織人事コンサルティング、タレントマネジメントシステム提供、社員研修などを行なう。経営・人事の課題解決に資するよう、データに基づいた実証的な提言・ソリューションを提供し、人と組織の成長をサポートしている。

出版社

KADOKAWA

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