「お金が貯まる人」になるには? 知っておきたい“3つのコツ”

「お金が貯まる人」になるには? 知っておきたい“3つのコツ”

ライフ・マネー

ファイナンシャルプランナー歴25年超の深田晶恵さんが、若い世代に向けて「今のうちに」知っておきたいお金の知識を伝授します。長年の経験から「お金が貯まる人」にはある共通項があると言います。1回目のテーマは、お金が貯まる人になるために知っておきたい「3つのコツ」です。

「お金が貯まらない人あるある」 あなたはいくつ当てはまる?

はじめまして、ファイナンシャルプランナー(FP)の深田晶恵です。7月までは当サイト内『東京おカネストーリー』で、主人公の「金田幸之助(31歳)」にお金のアドバイスをする「叔母」役で登場していました。

今月からは「35歳までに知っておきたいお金のこと」と題して、若い世代に向けてマネー情報をお伝えしていきます。

私はFPとしてメディアでマネー情報の発信をするほか、個人相談も受けています。そのなかでいつも思うのは、

「早くからお金の知識を持っていれば、お金に困ることは少なくなるし、人生の選択肢は広がる」

ということです。

まず、「お金が貯まらない人」の3つの「あるある」を見てみましょう。みなさんは、いくつ当てはまりますか?

①「残ったら貯金すればいい」と考えている

②結婚や出産を機に仕事をやめたい、またはパートナーに対して仕事をやめてほしいと考えている

③親が契約してくれた保険を引き継ぎ、大事に持っている

 

みなさんが「お金が貯まる人」になりたいなら、3つの「貯まらない人あるある」を参考に逆の行動を取ればいいのです。順番に解説していきますね。

一定のペースを維持して「貯め続ける」ことが大切

①「残ったら貯金すればいい」と考える

長年受けてきたFP相談を振り返ると、貯まっている人のほとんどが「積立貯蓄」をしています。まず、先取りで積み立てをし、残ったお金で暮らす、この習慣が身についている人は、将来お金に困ることはありません。

なぜなら「決まった額のお金で暮らす」ことが習慣づいていると、不測の事態が自分の身に起こって収入がダウンした時、支出をコントロールすることができるからです。

一方、貯まっていない人は「残ったお金を貯めればいいや」と考え、先取り貯蓄の習慣がありません。若い世代にはいつも口を酸っぱくして言うのですが、「残ったら貯金」はいけません。結果的にお金が残らず、すべて使ってしまうことになりかねないからです。

積立貯蓄のメリットは他にもあります。たとえば「毎月2万円、ボーナスからは10万円」と積立額を設定すると、1年間で貯められる金額がパッと頭に浮かびます。1年で44万円、2年で88万円…といったように数年後の貯蓄額を予測することができ、楽しいですね。

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「残ったら貯金」をしている人は、自分がどのくらいのペースで貯蓄しているかを把握することができません。

“貯める力”をつけるには、まず積み立てをし、一定のペースを維持して「貯め続ける」ことが大切。こうすれば「貯められなかった人」も「貯められる人」になれます。

給与の手取りは18年で35万円も減っている

②結婚や出産を機に仕事をやめたい、またはパートナーに対して仕事をやめてほしいと考えている

最初に結論をズバリ言いましょう。みなさんの世代は、パートナーのどちらかが働かずに暮らしていく、ということは困難です。1人の収入で家族を養う“一馬力”で、ゆとりのある家計を実現できるのは、かなりの高収入の人に限られます。

「でも、自分は母親が専業主婦の家庭で育ったけど、お金に困ったことはない」と思う人もいるかもしれません。残念ながら、今の50代以上の世代とみなさんの世代では、お金を取り巻く環境は大きく変化しています。

景気の良かったバブル時期にすでに社会人になっていた世代は、年齢を重ねるごとに給料はアップしていきました。

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一方、就職氷河期以降の入社の世代は、景気が悪い時期が長く続いたことから、初任給も抑えられましたし、入社後の給料もなかなか上がっていきませんでした。つまり、「昔の35歳」に比べ「今の35歳」は、全般に額面年収が低いというのが現状なのです。

また、給料から引かれる税金や社会保険料の負担も増え続けています。私は、毎年1月に複数の年収で「今年の給与の手取り」を試算していますが、手取り収入は驚くほど減っています。

試算を始めた2002年と2020年を比較します。

◆額面年収500万円
2002年の手取り収入:429万円
2020年の手取り収入:394万円

なんと、18年間で35万円も減っています。額面年収700万円ですと、手取りは50万円もの減少です。

こうした経済的背景の変化を考えると、結婚や出産などを機に退職せずに仕事を続けることが不可欠であることがわかります。共働きを続けながら子育てをすることは大変ですが、夫婦の負担が偏らないように協力し合って乗り切っていきましょう。

自分に合った金融サービスを考える こだわりは捨てて

③親が契約してくれた保険を引き継ぎ大事に持っている

これは「柔軟性」をはかる問いです。

若い世代の相談を受けた時、たまに年齢に見合わない大きな保障の保険に入っている人を見かけます。

「この保険に入ったきっかけは?」と尋ねると、「親が自分に掛けてくれていた保険で結婚を機にもらった。“これからは保険料を自分で払っていきなさい”と言われたので続けている」と答えます。

親が知り合いの保険セールスから「お子さんが社会人になったら保険に入っておかないと」と言われ、勧められるままに契約した保険であることがほとんどです。しばらくは親が保険料を負担し、結婚などをきっかけに「これからは自分で払っていきなさい」と保険証券を渡されます。

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親は吟味して商品を選んだわけではないので、子どもに「合っている保険」ではありません。保障額が多かったり、無駄な特約がたくさんついていたり、何より、若い世代が払えないような高い保険料であるケースが多いです。

「自分たちに合った保険に新たに入り、親から譲り受けた保険は解約するのがベスト」とアドバイスすると、「そうですね」とあっさり受け入れる人もいれば、「親が掛けていてくれた」ことに固執して、見直さない人もいます。

プロのアドバイスを受け、柔軟に見直しできる人は「お金が貯まる人」の道へまっしぐら。しかし、見直しできずに毎月高い保険料を払い続ける人は「お金が貯まらない人」の道に進むことになります。

せっかく新たな知識を持ったのならば、これまで保険料を払ってくれた親に感謝しつつ、「自分にあったもの」に切り替えなければ、と思います。こだわりは捨てましょう。

このように「ちょっとしたお金の知識」を持っているだけで「お金が貯まる人」になることができるのです。ものすごい努力は不要ですよ。次回以降もすぐに実践できるお金の話をお伝えしていきます。

 

(このコラムは月1回掲載予定です)

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