【7月4日】23年前、日本初の火星探査機打ち上げ

【7月4日】23年前、日本初の火星探査機打ち上げ

ビジネス

「実は10年前のきょう…」「きょうはこんな日なんですけど…」。取引先との雑談や、プレゼンの冒頭、社内の朝礼など、日々のビジネスシーンでのちょっとした会話のきっかけになる話題の“タネ”を紹介します。

火星は、地球の“姉妹星”とも言われます。

ハッブル宇宙望遠鏡が撮影した火星=NASA提供、朝日新聞社
ハッブル宇宙望遠鏡が撮影した火星=NASA提供、朝日新聞社

 

19世紀にはSFの世界で「火星人」が登場するなど、人類にとって古くから一番身近な惑星でした。

 

23年前の1998年7月4日、日本初の火星探査機「のぞみ」が鹿児島県の宇宙空間観測所から打ち上げられました。

「のぞみ」の打ち上げ成功を報じる1998年7月4日付の朝日新聞夕刊(東京本社版)
「のぞみ」の打ち上げ成功を報じる1998年7月4日付の朝日新聞夕刊(東京本社版)

宇宙科学研究所、現在の宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発したものです。

本体は一辺が約1.6メートルの正方形。パラボラアンテナや太陽電池パドル、エンジンなどがあり、総重量は540キロでした。

 

のぞみは地球を周回する軌道に入った後、月の重力を使って加速。火星に向かう軌道へ移り、秒速約30キロで約8億キロの宇宙空間を飛行して、火星の周回軌道に到達する計画でした。

火星の地形や上層の大気、磁場などを調べる予定で、専門家の間では「火星の歴史を知ることで、地球形成の歴史なども分かる」と期待を集めていました。

しかし――。

「火星探査のぞみ薄」と報じる2003年12月6日付の朝日新聞朝刊(東京本社版)
「火星探査のぞみ薄」と報じる2003年12月6日付の朝日新聞朝刊(東京本社版)

エンジンに燃料を送るシステムの不具合などで計画は大幅に修正。当初の予定より約4年遅れて、2003年12月に火星に接近しました。

ところが、電子回路が故障して主エンジンが停止。復旧作業も実らず、火星周回軌道への投入は断念しました。

のぞみは、火星とほぼ同じ軌道を飛び続ける人工惑星となりました。

 

それから7年後。

小惑星探査機「はやぶさ」が2010年6月、世界で初めて小惑星「イトカワ」から試料を地球に持ち帰りました。

「はやぶさ」の帰還を伝える2010年6月14日付の朝日新聞朝刊(東京本社版)
「はやぶさ」の帰還を伝える2010年6月14日付の朝日新聞朝刊(東京本社版)

その7年間の道のりは故障やトラブルの連続で、奇跡的な帰還に日本中がわきました。

 

のぞみの通信が不調の時に考え出された技術が、指令なしで自ら判断するはやぶさに引き継がれていたそうです。

さらに、2020年12月には、小惑星探査機「はやぶさ2」が6年50億キロにわたる探査計画を終え、小惑星「リュウグウ」の砂が入ったカプセルを地球に送り届けました。

「はやぶさ2」の帰還を伝える2020年12月7日付の朝日新聞朝刊(東京本社版)
「はやぶさ2」の帰還を伝える2020年12月7日付の朝日新聞朝刊(東京本社版)

月より遠い天体に着陸し、そして帰還した初代「はやぶさ」と「はやぶさ2」。

その成功の裏には、“先輩”である「のぞみ」の存在がありました。

ビジネス

わたしのジョブチェンジ

ロングセラーの秘伝

リーダーの若手時代