【おすすめ本紹介】やめたいのにやめられない 悪い習慣をやめる技術

【おすすめ本紹介】やめたいのにやめられない 悪い習慣をやめる技術

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本の要約サービス「flier(フライヤー)」とbizbleがコラボ。日々の生活が豊かになるような、ビジネスパーソンにおすすめの本を紹介します。

レビュー

人には、やめたいと思っていてもつい行ってしまう悪い習慣というものがある。酒・タバコといった嗜好品、スマホいじりからうっかりミスなどの行動に至るまで、その習慣の幅は広く、自分でもやめたいと思っている人は多いだろう。しかし、「わかっちゃいるけどやめられない」のは、その人の「意思」が原因ではない。こう聞くと、多くの読者は疑問に思うだろうか。自分の行動は自分の「意思」によって決めることができると、私たちの多くは信じているからだ。しかし、本書はそうした常識を根底から覆す。

著者は、人がなにかをせずにはいられない状態を「ハマり」と呼ぶ。「ハマり」行動の原因である脳の働きは、必ずしも意識的に制御できるとは限らない。癖や習慣として定着してしまったものは、自分の「意思」では簡単に変えることができないのである。

著者は、ストーカー対策の活動を通して、「やめると決めても、やめられない」苦しみを抱えた人々と向き合ってきた。本書は、そうした人々の治療に成功した「条件反射制御法」を紹介したものである。この手法は、カウンセリングやセラピーとは異なる次元で、無意識の領域にも働きかける。しかも、訓練によって誰でも一人で行うことが可能なほどのシンプルさが特徴だ。本書を読めば、「悪癖」の程度にもよるが、読者自身で「治療」を実践できるようになるだろう。

「ついやってしまうことに時間をとられたくない」というレベルであっても、悪い習慣に悩むすべての人に一読をお勧めしたい。

要点

人間の脳には、無意識的な「第一信号系」と意識的な「第二信号系」の2つの中枢神経系がある。「ハマり」は、条件反射という「第一信号系」の神経活動によって行動が固定的になった結果、発生する。「意思」だけでどうにかできるものではない。

「条件反射制御法」は、強すぎて制御不能となった「第一信号系」の活動を訓練によって中断させ、制御可能にする作業である。「くい打ち」と「空振り」の2つで、条件付けられた「反射連鎖」にストップをかけられる。これらの動きを反復することで治った状態を維持することも大切だ。

 

著者

小早川明子(こばやかわ あきこ)
カウンセラー。NPO法人「ヒューマニティ」理事長。1959年、愛知県生まれ。中央大学文学部卒業。東京ヒューマニックス研究所にて「ゲシュタルト・セラピスト養成コース」修了後、会社勤務を経て独立。1999年、会社経営時にストーカー被害に遭ったことを契機に、ストーカー問題、DVなど、あらゆるハラスメントに対処する活動を開始。
以来、680人を超えるストーカーと向き合い、カウンセリングを行い、下総精神医療センターと提携し治療に結びつけるなど、特定の他者への固着した関心から発生するストーカー犯罪の防止に大きな成果を上げている。主な著書に『ストーカー 「普通の人」がなぜ豹変するのか』(中公新書ラクレ)、『「ストーカー」は何を考えているか』(新潮新書)などがある。

出版社

フォレスト出版

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