【おすすめ本紹介】危険人物をリーダーに選ばないためにできること

【おすすめ本紹介】危険人物をリーダーに選ばないためにできること

オフタイム

本の要約サービス「flier(フライヤー)」とbizbleがコラボ。日々の生活が豊かになるような、ビジネスパーソンにおすすめの本を紹介します。

レビュー

香港では国家安全法が成立して、民主活動家たちが次々と逮捕された。ロシアでは、プーチン大統領の任期を2036年まで延長可能とする憲法改正案が承認された。コロナに便乗して “ 独裁者” たちが勢いを増していると感じるのは、私だけではないはずだ。

本書を読むと、「危機」は権力を集めるための必須ステップであることがわかる。時にかれらは危機をわざと作り出し、敵を定め、自分こそ民衆を救うヒーローであるというストーリーを仕立て上げる。それを繰り返しメディアで流し、人々の脳裏に刷り込んで支配していく。この手口で上り詰めた政治家の一人にアドルフ・ヒトラーがいるが、2020年のアメリカ大統領選で再選を目指すドナルド・トランプ氏もその一人かもしれない。本書では、2016年の大統領選で彼がどのようにふるまい、周囲がどう反応しているかもつぶさに分析している。

このような支配者たちは、一見魅力的でカリスマ性を持つが、権力の座につくと非常に危険な人物だ。本書は、心理学的な見地を援用しながらかれらの特性や言動パターンを読み解き、対処の仕方までを伝授するトリセツのような一冊である。

なお、ナルシストやソシオパスの特性を持つ人は世界中に一定数存在するが、そのすべてが危険な支配者になるわけではないことを付け加えておく。本要約では「危険な政治家」について言及している箇所にポイントを絞った。

コロナという大きな危機は、危険人物がのし上がる土壌となっている。うっかりかれらに旗を持たせることのないよう、すべての人にお読みいただきたい。

要点

対立を煽る政治家(対立屋)は、ナルシストやソシオパスといった特性を抱えていることが多い。かれらは人々の感情を刺激して対立を起こし、コミュニティを分断し、権力を自分のものにする。

対立屋は、架空の危機を作り出し、敵を特定し、それを救えるのは自分だけだと説く。

対立屋に対抗するには、事実に基づいた情報を、対立屋が行うのと同じ程度の情熱を持って堂々と主張することだ。

著者

ビル・エディ Bill Eddy
個人や組織が「対立屋」に対処することを支援する会社、High Conflict Instituteの共同創立者兼トレーニングディレクター。アメリカ、サンディエゴにある国立紛争解決センター(National Conflict Resolution Center)シニアファミリーメディエーター。弁護士、臨床ソーシャルワーカーの資格を持ち、現在、ペパーダイン大学ロースクールのストラウス紛争解決研究所(Straus Institute)およびモナーシュ大学法科大学院の非常勤講師を務める。200万人以上の読者を持つPsychology Todayのウェブサイトに連載を持つ。本書を含めて14冊(共著含む)の著書がある。
www.HighConflictInstitute.com
www.NewWays4Families.com

出版社

プレジデント社

オフタイム

わたしのジョブチェンジ

ロングセラーの秘伝

リーダーの若手時代