保険でお金をためる 積み立て保険ってなに?【今さら聞けない!保険の基本 #9】

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低金利が続く今、お金を増やしたくても、思うようには増えないのが現状ですよね。少しでも金利の高い商品はないか? と探している人もいることでしょう。その方法のひとつとして「保険でためる・増やす」を検討することもあるかもしれません。 保険といえば万が一のリスクに備えるのが基本ですが、お金をためる・増やす保険はどんなしくみなのでしょうか?

朝日新聞社メディアビジネス局運営の金融メディア「START!」に掲載された人気連載をbizbleでも掲載。ファイナンシャルプランナーの加藤梨里さんが、保険についての役立つ知識を伝えます。

貯蓄型・積み立て型の保険とは?

生命保険のなかでも、「いつまでに、いくら」という目標を定めてお金を準備する保険のことを、貯蓄型・積み立て型の保険といいます。

一般的にお金をためるというと、現金や預金でコツコツとお金をためることを指しますよね。またお金を増やすというと、預金に付く利息や、株式などの投資で値上がり益が出たり、配当金が付いたりする「運用」をイメージするでしょう。

貯蓄型・積み立て型の保険は、基本的な保険の機能にこれらの「ためる」や「増やす」機能を付加したものです。

万が一の際に保険金を受け取れる生命保険には、月々の保険料を支払って、保険期間中に亡くなったり、入院したりすると保険金・給付金を受け取れるものの、期間中に何もなければ支払った保険料は返ってこない保険があります。これはよく、「掛け捨ての保険」と呼ばれます。これに対して、支払った保険料の一部、またはそれ以上のお金が後に戻ってくる保険のことを「貯蓄型」「積み立て型」と呼びます。

契約者が積み立てたお金を保険会社が増やす

「貯蓄型・積み立て型」の保険で支払った保険料の一部は、将来の契約者の受け取りに備えて保険会社が運用します。このとき、国債など比較的リスクが安定した金融商品を使って運用するタイプと、株式など値動きのある金融商品も含めて運用するタイプがあります。前者は、保険会社があらかじめ運用成果を見込んで、契約した時点で将来の受取額が約束されるものが多いです。これに対して後者は、運用の結果次第で受取額が変わるものもあります。つまり、元本割れのリスクもあります。

また、外貨建ての資産で運用する保険もあります。この場合は金融商品の種類に関わらず、為替レートの変動によって円建てでの受取額が変わる可能性があります。かりに外貨建てでの受取額が契約時点で約束されていても、円に両替したときにいくらになるかは、将来の為替レート次第になるわけです。

支払った保険料総額に対して、将来に受け取る満期金や解約金の金額がどれくらいになるか? という割合のことを「返戻率」といいます。これが100%を超えると、支払った以上の金額が戻ってくることになります。積み立て型の保険を検討する際にはよく用いられ、保険会社で作ってもらう設計書などに書いてあることが多いです。保険会社が将来の受取額を契約時点で約束するタイプの場合は、将来の運用成果が想定通りでなかった場合でも、契約者には約束通りの金額が支払われます。つまり、設計書通りの返戻率で受け取れます。これに対して、運用次第で将来の受取額が変わるタイプでは、見込みの返戻率が提示されることはありますが、必ずしもその通りにならないことがあります。

積立保険にはどんな種類がある?

貯蓄型・積み立て型の保険は、多数の保険会社がさまざまな商品を販売しています。「積立保険」などの商品名がついているものもあれば、そうでないものもあります。たとえば終身保険、個人年金保険、養老保険、学資保険などは貯蓄型にあたります。

個人年金保険は老後資金、学資保険は教育資金を積み立てる保険としておなじみでしょう。契約時に決めた期間にわたって保険料を払い続けると、そのお金をもとに保険会社が運用し、将来に年金や満期金を受け取れます。

養老保険は契約している期間中に亡くなったら死亡保険金を、満期時に生きていれば満期保険金を受け取る保険です。また終身保険はいつ亡くなっても家族が死亡保険金を受け取る保険です。いずれも基本的な機能は死亡に備えることですが、掛け捨てではありません。いずれも、いつか何らかの形でお金を受け取ることになるためです。

これらの保険で円建てのものは、契約時に将来の返戻率が提示されいくら受け取れるか見通しがつくものが多いです。これに対して同じ種類の保険でも外貨建てのものでは、外貨ベースでの返戻率は提示されるものの、円に両替したときの返戻率は変わる可能性があります。

このように、お金をためる目的で活用される保険にはいろいろな種類があります。ぜひしくみを理解して、ニーズにあったものを検討できるとよいですね。

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